仕事で交渉をされた経験はありますか?
多かれ少なかれ、1人で仕事をしているわけではないので、交渉された経験は誰にでもあるんじゃないかなと思っています。
私は交渉にとても苦手意識を持っていました。
今回は、そんな臆病な私の自分の体験談から、交渉上手にならねばと努力し身につけた4つの交渉術をお伝えしたいと思います。
目次
ビジネス交渉失敗談と4つの交渉術について動画で解説
私の仕事内容
私は損害保険の会社に勤めていました。
損害保険とは、保険代理店というものが存在し、自社の商品を保険代理店を通じてお客様に買って頂くという仕組みです。
普段、直接お客様とお話しする機会はあまりないのですが、大口案件であったり個人ではなく企業案件である場合に、保険代理店が自社商品について1人では説明出来ない時、客先へ私も同行し代理店指導をします。
そう言うと響きはとてもカッコイイのですが、保険代理店の高齢化が進み、お客様に説明責任を果たしにくい方が増えていく為に、単純に私が一緒について行って保険商品の説明をするというだけのものです。
交渉での私の失敗談
私が、同行した時のお客様は、まだ契約者様になっておらず、どこの保険会社にするか迷っているお客様でした。
一通り自社商品について説明し、質疑応答の時間を設けましたが、最後に「これから毎年の更新も保険の説明もあんたが来てくれるのか?」と言われました。
しかし、私の仕事は保険代理店を成長させて収益を上げて貰うことで、私がずっと行っていたのでは保険代理店の為にもなりません。
なので、「申し訳ございません。◯◯がお客様に今後きちんとご説明できるように致しますので、私は今後のお約束はしかねます。」と正直にお伝えしました。
するとお客様は憤慨されて、二度と当社と契約はして頂けませんでした。
私はその時初めて、もっときちんと交渉力を身につけておくんだったなと後悔しました。
私が失敗した理由
紛れもなく、私がお客様を怒らせてしまったのは「先を読む力」がなかったことです。正直が悪いわけではありませんが、ビジネスの場において言われた事に当たり前のようにそのまま答えるというのは的確な行動とは言えません。
そのお客様は、私の誠意を見ていたのだと思います。もちろんお客様も保険代理店がきちんと説明出来ないことはわかっていたと思います。
しかし、私は必ず自分が行かないといけないと捉えてしまいお断りしてしまいました。
別に私が行かずとも、来年の更新時は会社の後輩に練習として行って貰ったり、保険代理店の中で別のしっかりしている担当をつけたりと、他にやり方はいくらでもあったはずです。
お客様は保険会社の担当を求めていたのであって、私を求めていたわけでもないのに、私に約束できないと即答されてしまったことに憤慨したのかもしれないと、今となっては思いますね。
これらの体験から私が学び、自ら身につけた交渉術についてお伝えしたいと思います。
交渉する為に身につけておく力とは?
相手に自分の環境や立場を分かってもらうこと
ビジネスの交渉の場において、相手との関係性は大切ですよね。
関係性が構築出来ていないままの交渉は進みません。
初対面であれば相手は必ず自分に対して「こいつは一体どんな奴だ?」と思っていますし、自分に有利な方に話を進めたいと思うのが常です。しかし、お互いが有利に働くということはあまりまりませんよね。一方が有利であれば一方は不利です。
なので営業の際は、「この商品は、少々価格は高いですが、私は個人的にここをお勧めしており、お客様におかれましては、このように役立つと思われるので、今回おすすめしています」ときちんと自身の考えや立場、環境などを伝えることが大切です。
そして相手を思いやる気持ちも大事ですね。自分の立ち位置を伝えて分かってもらえたら、随分と交渉もしやすくなりました。
先を読む力を養う
これは今回私に欠けていた事ですが、「これを言えば相手はどう動くか」ということを考えることです。
私は、自分の立ち位置を伝えるだけで終わってしまいましたが、後に言葉を付け加えると事態は変わっていたのかもしれません。
「申し訳ございません、私は毎年御社へ行く事は難しいのですが、当社からは必ず担当をつけさせます。」や、帰って上司に確認しますなど、色々なやり方がありますよね。その場で電話して確認するのも良いと思います。
いずれにせよ、相手はこちらの誠意を見ているわけですから。
その後の関係性を考えた上で動くこと
これは少しいやらしい話かもしれませんが、ビジネスをする上で、相手との関係性や収益性を鑑みて動くというものです。
収益が見込めない客先であったり、全く今後の繋がりを持たない客先に対しては、有利に運ぶように強気に交渉しても問題はないかと思われます。
ただ私の仕事の場合、保険会社とは何の関係性はなくても、保険代理店とは昔ながらの繋がりや古き良き付き合いなどもあるので無下に出来ないお客様というところが難しかったですね。
相手を否定せず、代替策を打診できる力を養う
相手が打診してきている内容に対して真っ向から否定してしまうと、相手は物凄く嫌な気持ちになりますよね。
なので、相手の要望を一度は飲み込み咀嚼し、それがどうしても自分にとって困る事であった場合に代替案を考えられる術を身につけることが出来ていれば、相手に不快な気持ちは与えず、交渉事は上手くいく可能性が高いと感じました。
代替策を考えるのはもう経験値しかないと思いますが、私は交渉上手な先輩や上司のやり方をよく真似していましたよ。
まとめ
私は気が小さい為、交渉事は好きではなかったのですが、職業柄やる機会が多くて苦しみました。
しかし、仕事をしている時にいつも心がけていたのは、「手ぶらでは絶対に会社に帰らない」と心に決めていたことです。
些細な情報でも構いません。それが大きな数字に繋がったりすることだってあります。なので、どんな事でも教えて頂いた情報は素直に試してみていました。
そんなこんなで必死に色々ともがいているうちに、なんとなくですが交渉で優位に立てる局面も出てきたなぁという感じはありました。
あなたは、もしかすると私ほど交渉が下手くそではないかもしれませんが、もしあなたが交渉事でお困りな事があれば、この4つの方法で是非試してみてくださいね。