子どもの発達は目まぐるしいものです。
どの子も同じような月齢・年齢であれば、大体同じような成長の過程を通ります。
子どもの発達段階において特徴や用語はたくさんありますが、私自身が学生時代に”発達心理学”を学んでいたということもあり、子どもの成長については興味がある分野なので、今回は心理学的な観点から、言葉を砕いた表現で少しだけ取り上げてご紹介させていただきたいと思います。
また、聞き慣れない言葉かもしれませんが、子どもの「モンテッソーリ教育」や親の教育方針についても、自分の考えを述べさせていただいているのでご覧いただければ嬉しいです。
目次
〜新生児〜
新生児模倣
これは、簡単に言うと、ママの顔を赤ちゃんが真似ることです。
赤ちゃんの「かおまねあそび」という遊びがあるぐらいで、赤ちゃんが相手の表情を見て、自ら顔を真似たり、相手の表情の変化から気持ちを読み取ったりします。
「口を開ける」「舌を出す」「唇を前に出す」等の行為は、新生児に見られ、新生児模倣と呼ばれます。
自分の真似をしてくれていると思うと、なんとも可愛いですよね。
でも、赤ちゃんは気まぐれなので、やってくれなかったとしてもショックは受けないでください。ちなみに我が子は何度やってもあまりやってくれませんでした。
我が子がやった原始反射の種類
我が子は、原始反射は一通りできたので用語と意味をご紹介します。
1.口唇探索反射
口に物が触れると顔を向けること
2.吸てつ反射
口に入った物を吸い出そうとすること
3.把握反射
手のひらに物が触れると握りしめること
4.原子歩行
足を交互に曲げたり伸ばしたりさせて歩く運動のこと
5.モロー反射
大きい音や眩しい光で両手を広げてビクっと抱きつくような格好をすること
6.バビンスキー反射
足の裏を触ると指を扇状に広げること
是非、生まれたての新生児に1~6の反射行動があるか見てみてください。
面白い発見があるかもしれませんよ。
〜9ヶ月頃〜
社会的参照(他者への問い合わせ)
乳児におもちゃを目の前に出した際、ママの方へ視線を向けます。
その時にママが微笑んでいればおもちゃで遊び、怖い顔をしていればおもちゃで遊びません。
我が子は、一時期おもちゃを見つけたり何か見つけて持ったりするとすぐに私の顔色を伺います。
そして人に対しても同じで、私がリラックスしてニコニコしていれば家族や私の友人に近づき、私がしんどそうだったり緊張しているような顔をしていれば他人には近づこうとしません。
こうして赤ちゃんがママの表情を手がかりに、自分で行動を判断することを「社会的参照(他者への問い合わせ)」と言います。
共同注意
相手が注意を向けている対象に自分も注意を向けることを言います。
9ヶ月ともなると、ママの様子を伺い、相手との関係のあり方が大きく変化します。
我が子が自分の様子を伺って動いているなんて、なんとも可愛く凄いことですよね。
子どもは私達親が思う以上に敏感で、こちらの感情を感じとっているんですよね。
次に、幼児期の子どもの特徴について纏めてみます。
~幼児期~
・アミニズム
全てのものに生命や意識があると考えること
・リアリズム
おとぎ話がそのまま外界に存在すると考える実念論のこと
そういえば友人の子で、現実世界と御伽世界が混同している子がいました。
友人は「うちの子凄く嘘つきなのよ〜」と言っていましたが、幼児の発達段階において物語が実在すると考えることは正常なことで、嘘も悪意があるものではなく可愛いものだと思います。
御伽話と現実世界が混同するというのは大人では絶対に考えられないことですので、ある意味夢があって羨ましいです。
発達段階のまとめ
これらは発達段階における、ごくごく一部分のみをピックアップしたものです。
今回は9ヶ月目を取り上げましたが、月齢によって色々な反応や特徴が見られます。
子どもの発達段階における反応、行動や言動については、まだまだ無限にあります。
もし、あなたのお子さんがやらなかったとしても、それは病気とは限りません。
赤ちゃんは本当に気まぐれですから、機嫌があまり良くない時なんかは特に何もしてくれません。
自分自身、只今子育て真っ最中であり、まだまだ勉強不足な面もあるので、子育てしていく中でもっと専門知識を勉強していきたいと考えております。
では次に、「モンテッソーリ教育」についてご紹介します。
モンテッソーリ教育とは
子育てと言えば、色々な教育方法があるかと思いますが、「モンテッソーリ教育」という言葉は聞かれたことがあるでしょうか?
モンテッソーリ教育は、医師であり教育家であったマリア・モンテッソーリ博士が考案した教育法です。
「子どもには、自分を育てる力が備わっている」という「自己教育力」の存在がモンテッソーリ教育の前提となっています。歩くことを教えなくても、歩こうとしたり、積極的に環境に関わりながら様々な事柄を吸収していったりする姿は、子ども自身が自立に向かって、成長・発達していこうとする姿のあらわれといえます。この内在する力が存分に発揮できる環境と、自由が保障された中で、子どもは自発的に活動を繰り返しながら成長していきます。
引用:日本モンテッソーリ教育綜合研究所より
モンテッソーリ教育とは、イタリアのマリア・モンテッソーリというお医者さんが20世紀初めに考えた教育法のことで、特徴として「大脳生理学」、「教育学」、「心理学」の面から効果があると考えられています。
また、教育環境を整え、遊びの中で教具を使うということも大きな特徴です。
モンテッソーリ教育の基本方針
子どもは生まれた時から、自分を成長させて発達してく力をもっているので、親や先生は子どもの成長を考えた上で子ども自身の活動を助ける役割を担うという基本方針があります。
これは、「責任感と優しさを持つ自立した人材」「一生涯学び続ける姿勢のある豊かな人材」を育てていくことが、モンテッソーリ教育の目的と解釈できます。
モンテッソーリ教育を受けた子ども達の特徴
モンテッソーリ教育を導入している保育園・幼稚園はいくつかあるようですが、モンテッソーリ教育を受けた子ども達にはどのような特徴があるのでしょうか?
ちなみに私はモンテッソーリ教育を取り入れた託児所で少しの間働いていました。
みんな共通の特徴があるといわれています。
例えば・・・・
- 礼儀正しい
- わずかな差に気づき、道徳性も高い
- 一から出発することができる
- 順序立てて考えることができる
- なにをするにも、計画を立て、段階を踏んで、着実に実行する
- 段取りが良い
- 省略しない
- 先を見通すことができる
- ひとりでたじろがない、責任ある行動ができる
- 状況の読み取りが速く、臨機応変に対処する力がある
この特徴は、幼児期にモンテッソーリ教育を受けた子どもを見ていて、実感した母親や教師たちから聞いたことを纏めたものです。
これらの特徴を私が働いていた職場の子ども達に当てはめてみれば、確かに結構当てはまると思います。
ものすごく社会に出た時に役立ちそうな特徴ですよね。
しかしこれを全て満たしている完璧な子どもはいません。
勿論この特徴全てを持ち合わせた大人もいません。
人間なんですから。
ただ、将来こういった特徴を持つ子どもに育てるということは可能だと私は考えます。
ここで、将来このような特徴を持った子どもにするための、私が考える子育てにおいて大切なポイント3箇条を紹介します。
私が考える子育てにおいて大切なポイント3箇条
どういう子どもになって欲しいか
自分の理想を子どもに押し付けるのはちょっと・・・と思われるかもしれませんが、自分がどう育てたいかという「根本的な子育ての軸」がなければブレてしまい、色々な方向へ行ってしまうと思います。
それは親がレールを敷いた道を無理に歩ませるのではなく、かといって子どもを野放しにして好き放題させるわけでもなく、「親のブレない軸の中で子どもに選択の自由を与える」ことだと私は考えています。
例えば、「人の痛みがわかる子に育って欲しい」「どんな時でも沈着冷静に対応できる子になって欲しい」「自分の意志をしっかりと持った子になって欲しい」など色々と想いはあると思いますが、自分は子育てにおいてこれだけは譲れない、これはきっちり子どもに守らせる、というものを持って育てることがポイントではないでしょうか。
私の中でも、こんな子になって欲しいという想いはあって、その通りに育っているのかはまだわかりませんが、愛情を持って日々育てています。
親のエゴで育てようとはしない
子どもは親の合わせ鏡だと言われています。
常にイライラしている親の子どもはイライラしているし、偉そうな態度な親の子どもも偉そうです。
私も人のことは全然言えなくて、心に余裕がない時もありますし、よくイライラしていて自分って子どもにとってダメだなと思う日も多々あります。
誰かに何かを言える立場では毛頭ないのですが、いつも自分の中で「子どもの目線」で物事を考えようとは思っています。
また、親は子どもに比べ、社会的地位も関係することから、見栄や体裁を気にします。
その分、子どもは非常に無垢で純粋です。
親のエゴで、「将来は〇〇大学に入学させて××企業に入らせる」とか、「△△にならせる」等の押し付けはあまりよくないと思います。
子どもが自ら進んで夢を持つことを阻んでしまうからです。
しかし、生まれた家や環境によってその道に進むことが決まっている子がいることも事実です。
親の職業を憧れ、親と同じ職業に就くこともあります。
親が芸能人、親がアスリートの方も、もしかしたらお子さんの将来は既に決まっているのかもしれません。それはそれで簡単な道ではないので、とても立派なことだと思います。親は子どもにとって一番身近な人間ですから、憧れるのはもっともだと思います。
私は一般の家庭に生まれ、将来を自らの意思で選択できる子どもたちのことに関して述べているのですが、親がこれになりなさいと押し付け、親のエゴで輝きのある子どもの夢を壊して欲しくはないと思っています。
モンテッソーリ教育における教育方針のまとめ
このような私自身の考えもありますが、私のような考えとは違ったお考えの方もたくさんいらっしゃると思います。
教育方針には賛否両論あるとは思いますが、私はこのモンテッソーリ教育に対して言うなれば賛成派なんです。
あなたはどう考えられるでしょうか?
私は保育園や幼稚園は、積極的に導入していくべきだと考えます。
残念ながら私自身はモンテッソーリ教育で育ってはいません。
だからこそ思うのです。
子どもにとって
- 自分自身で目先の課題に対して解決していく力
- 相手を思いやる心があること
- 探究心をもつこと
- 楽しみながら生活していく知恵を持つこと
これらは財産だと思います。
だからといってモンテッソーリ教育で育っていなくとも、能力が高く感性豊富な理解力のある子もたくさんいます。
モンテッソーリ教育で育った子が全て良いわけではないですが、数ある教育方針の一つとして、子どもの自主性を伸ばす方法は素晴らしい考え方だと私は思います。
今後は我が子にもモンテッソーリ教育を導入した幼稚園に入園させ、是非活用出来ればと思っています。
あなたも、お子さんの教育について楽しみながら考えてみてくださいね。