悪阻は本当にしんどいものです。
私は妊娠後期の出産間際まで悪阻が続き、大変苦しみました。
私のようにムカムカや胃もたれ・胃痛などで苦しんでいる妊婦さんも多くいらっしゃると思います。
今回は、気持ち悪くなった場合はどうしたらよいか、悪阻を防ぐ方法はあるのか、通勤電車に乗る場合はどうしたらよいか等、実際に私がやっていた対処法についてお伝えしたいと思います。
目次
初期悪阻と後期悪阻で気持ち悪さが違う
妊娠初期の悪阻経験談
私は、妊娠初期はとにかく常に気持ちが悪く、特に「匂い悪阻」だったので、全ての匂いに吐き気を感じていました。
妊娠初期は、一般的には吐き気や嘔吐などの自覚症状が現れます。
私の場合は嘔吐はなく(吐くことができず)、吐き気のみでした。
吐き気だけでも実は苦しいもので、嘔吐ができて全て出せたらどんなに楽かと思っていました。
実際に嘔吐で苦しんでいる人は何人もいるし嘔吐は本当に辛いですが、ムカムカしたり吐き気がきても吐けないことも私にとっては辛いものでした。
大体妊娠5~6週から始まると言われていますが、私は結構敏感な方だったのか、妊娠発覚した直後から気持ち悪かったように思います。
こればかりは本当に個人差があるので、吐き気と嘔吐で食事も一切受け付けないという人もいれば、全く悪阻がないという凄い人もいます。
私の友人は、全く悪阻がなく、そして今2人目を妊娠していますがこれまた悪阻がないという人です。
一体何が原因なのか・・・不思議ですが羨ましいです。
悪阻がある人の種類としては…
- 何を食べても吐いてしまう人
- 吐きたいけど吐けない人
- 匂いに敏感な人
- 空腹になると気持ち悪くなる人
など、様々なタイプの人がいます。
しかしどんなに症状がひどい人でも、ピークが出産まで延々と続くわけではなく、安定期には少しは落ち着くことが多いので、無理せずにゆっくりと過ごすことが大切です。
妹の悪阻経験談
私の妹は、妊娠発覚後の1週間が経過してから悪阻を感じ始めました。
朝の体のダルさから始まり、空腹時の吐き気、体の熱っぽさ、夜には食べたものを全部吐き切らないと眠れないといった状態で、胃液が出るまで吐いていました。
食べれる物は、サンドイッチ、フライドポテト、ピザ、いなり寿司のみでした。
そして妹は嫌いな食べ物も偏食も特になかったのですが、悪阻中は、めんつゆ、ゴマだれ、白ご飯、匂いのキツイものが特にダメだったようです。
また、無理だった匂いは、柔軟剤、冷蔵庫、洋服タンス、靴箱、人間の皮膚や脂の匂いだそうです。
どれも日常生活をする上でよく嗅ぐ匂いなので、とても辛かったことと思います。
妊娠後期の悪阻経験談
私の後期悪阻は、「ひたすら胃液が上に上がってくる」ことでした。
その理由は、お腹の赤ちゃんが大きくなる事によって子宮が大きくなり、胃の真下まで膨らむからです。
そうなると、胃や腸などの臓器を我が子が大きくなった分だけ、下から押し上げられます。
胃を持ち上げられ、お腹がとても大きくなる頃には本当に四六時中胃がムカムカしていました。
食欲はあるのですが、食後は特に胃酸が逆流してきて吐き気もあり、胸焼けや胃もたれ、胃炎を起こして痛みも走りました。
胃薬も飲めないし、横になっても辛いし、とにかく耐えるしかない日々が続きました。
この胃痛は臨月に入っても続きました。
あまり後期悪阻に苦しんだという人はそこまで私の周りできかなかったのですが、個人的には初期の悪阻といい勝負で、どちらも甲乙つけがたいほど苦しかったです。
私が実践していた後期悪阻の対処方法
ツボ押しリストバンドをつける
私はこの「サイバンドママ」というリストバンドを購入し、毎日つけていました。
サイバンドママは、個人的には効果が凄くあったと思っています。
1日中吐き気がすごかったのが、これをつけると本当に少し楽になりました。
私は腕に跡が付くぐらいしっかりめに巻いていました。
また、母親が同じ時期に抗がん剤治療をしていたので、その副作用による吐き気がすごかったのですが、このサイバンドママをプレゼントしてつけてもらうと吐き気が和らいでいたので、気持ち悪さに対しての効果はあると思っています。
吐き気のツボにちょうどリストバンドの突起が当たる様になっていて、症状を和らげてくれるんでしょうね。
とはいっても個人差もあるでしょうから、これを付けたら悪阻がなくなるというわけではありませんのでご注意くださいね^^!
胃に優しい物を食べる
私の妊娠後期は、初期の頃に比べて食欲が湧いてきていました。
猛烈にお腹が空いて空いてたまらなかったぐらいです。
1人目の妊娠後期はちょうど年明けの寒い時期だったので、熱々のラーメン、キムチ鍋などの熱くて辛い刺激物が凄く美味しく感じられ、食べたくてたまりませんでした。
でもこれらは、とても消化が悪くて、どれも食べた後は余計に気持ち悪くなっていました。
実感したことは、柔らかく煮込んだ野菜スープやお粥風リゾットなど、とろとろ系は胃に優しいので食べると余計に気持ち悪いということは不思議となかったことです。
食後すぐに横にならない
私は、やはり妊娠後期は身体が重いし、食べたらすぐに横になりたくてなってしまっていました。
でもそうなると、胃液は必ず喉の方まで上がってきますし、消化が遅くなって気持ち悪さがなかなかとれませんでした。
どうしても辛い時は、ソファに背中をつけて楽にして休憩はしていましたが、横に寝転んだり仰向けになったりということはしないように気をつけていました。
苦しいですが、短くても30分、出来れば2時間ぐらい空けてから横になってください。
食事中は水分を摂るのを控える
私は、妊娠中は初期や後期に関係なく、いつでも喉が乾いている状態でした。
元々、食事中に水分を摂るのが癖だったので、食事の時にすごくお茶を飲んでいたのですが、やはり気持ちが悪い・・・・。
その原因は、食事中に水分を大量に摂ると、分泌する胃酸の濃度が薄まって消化が悪くなるからなんですね。
でも喉が乾くので飲みたい!
そこで私が考えたのが、「お出汁のきいた味、さっぱりした味付け、優しい味付けのものを食べる」ようにすることです。
そして、おかずそのものにも水分を多く含んだおかずを選んでいました。
例えばトマトなんかは、妊娠初期の頃から食べやすかったし、後期になっても水分が豊富なのでよく食べていました。
どうしても刺激物や濃い味を食べたい気持ちはありましたが、食べると必ずお茶を多く摂りたくなってしまうので、できるだけ控えていましたよ。
一気に食べず、小分けして食べる
私は一度に大量に食べてしまうタイプだったので、日頃から小分けにして食べたことなんてありませんでした。
しかし、実際にやってみて「これってアリだな!」と思ったのです。
私の1日の食事スケジュール<例>
7時頃:朝起きて一番にヨーグルトを食べる。
朝一番の起きた瞬間は、サラッとした食べ物が食べやすかったので、ヨーグルトをいつも食べていました。
8時頃:サラダ、目玉焼き、食パンにバターを塗って食べる。
この時、食パンは全部食べられなくても大丈夫です、私は半分は午後に残すなどしていました。
10時頃:デザートのみかんを食べる。
少し口寂しい時にみかんは最高の食材でした。
12時頃:小分けにしたお昼ごはんを食べる
この時も、最後まで全部食べるということはせず、小さめのおにぎり1個とか、サンドイッチ2枚とか、分けて食べていました。
15時頃:残していた食パンにチョコレートを塗って3時のおやつ風にして食べる
チョコレートやいちごジャムや色々パターンを変えて楽しんでいました。
18時頃:小分けにした夜ごはんを食べる
この時も、ご飯はお茶碗に少なめ、おかずも半分ぐらいで、また消化してからお腹がすけば食べるようにします。
20時頃:夜ごはんの残りとデザートを食べる
夜ご飯が胃に入れば食べます、そしてデザートは杏仁豆腐やプリンなど、ツルンとした物をよく食べていました。
小分けにして数回に分けて食べるからと言って、まとめて1回に食べる量より多くならないことです。
せっかく小分けにしていても、数回に分けて食べた方が1日の摂取カロリーが高すぎると本末転倒ですからね。
妊娠糖尿病にならないようにする食生活も載せているので参考にしてみてください。
あと、私は夜9時以降はあまり食べないようにしていました。
胃が妊娠前より小さくなっている分、よく食べ物や胃酸が出てきて食道まで逆流しました。
胃が荒れたり胸焼けしたりで不快でしたが、数回に分けて少しずつ食べるという食事方法に変えると、随分と身体が楽になったし、胃痛もマシでしたのでやってみる価値はあると思いますよ。
私が実践した妊娠初期中の電車通勤の対策
特急にはできるだけ乗らない
私の職場は家の最寄り駅から電車を使って40分と、まぁまぁな距離でした。
特急って早く行けるし急いでいる時は乗りたいですよね・・・。
でも、私は妊娠初期の頃は常に吐き気がきていたので、できるだけ避けるようにしていました。
普通電車で遅くなる分、余裕を持って早めに家を出るということを心がけていて、各駅停車の中では気持ちを落ち着けながら乗っていました。
もし特急に乗っていて吐き気がきたら簡単には降りられないというのも自分には怖かったため、いつでも降りれる各駅停車に乗るようにしました。
そしてすぐに降りたい時にはドア付近で立っているようにしました。
ダイヤが乱れ、他のお客さんの迷惑になるぐらいなら、出来る限り各駅停車に乗り、いつでも降りれる準備をしておいた方が良いですよね。
ラッシュ時は避ける
電車は、時間によって込み具合が大きく変わってきます。
私は、妊娠初期当時、正社員ではなくパートで働いていたということもあり、時間に融通が効いたのでこの方法が実現したというのもあったのですが・・・
大体朝8時~9時の間は通勤ラッシュのピークで、電車の中が人で最もごった返す時間帯ですよね。
満員電車は妊婦さんでなくても辛いものがあります。
私は特に匂いに敏感だったので、人との密着で匂いがダイレクトに鼻に伝わり、吐き気が相当キツかったです。
もし、私のように仕事の時間に融通がきく職場であれば、ラッシュの時間帯を避けた勤務時間にしてもらってください。
といってもそんな方ばかりではないと思います。
私の友人は、悪阻が激しい時は職場に電車ではなく車で行くようにしたとか、ラッシュの時間帯を遅らすのではなく、むしろその逆でラッシュになる手前の時間に乗るようにしたとか、中には始発で通っていたなんて人もいました。
みんな工夫していて頑張り屋さんですよね。
また、私の職場まで行く電車の路線は、ある駅から学生の帰宅ラッシュも増えてくるので、出勤時だけでなく、帰宅時のラッシュの時間帯もチェックし、避けていました。
自分の嗅げる匂いで香りをごまかす
これは私が電車に乗る度に毎回やっていたことですが、自分の好きな匂いや妊娠中でも嗅げる香りをハンカチに染み込ませ、鞄に潜ませておくのが効果的です。
実際に私は、仕事の通勤電車が時間帯を考慮してもらいラッシュ時を避けても本当に苦痛で辛いものでした。
特に男性の整髪料の匂いや女性の強めの香水の匂い、駅構内のゴミの匂いなどなど…
普段だとあまり気にしないような匂いでも妊娠中はとても敏感で、マスクをしても、気持ち悪さが治まりませんでした。
もう、少しでも口臭や体臭の匂いのするおじさんが隣に座ると、辛くて辛くて堪りませんでした。
今となっては大変失礼だなと思うのですが、当時は本当に嫌だったのです。
そして気持ち悪くなったり自分の不快な匂いと遭遇した際、そのハンカチで鼻と口を覆い、なんとか乗り切りました。
柑橘系等はスッキリしていて食べやすいという人も多く、私自身もさわやかな気分になれるので吐き気が少しマシでした。
よく悪阻でマスクをするという声を聞くのですが、私の場合は、マスクは自分の息がこもるし、嫌な臭いも一緒に入ってきて蓋をしているような感覚で、余計に気持ち悪くなり逆効果だったので私はマスクはおすすめしません。
できるだけ優先座席近くにいる
私は「もしかしたら譲ってもらえるかもしれない」と淡い期待を胸に抱いて、優先座席付近にいました。
マタニティマークをつけずに乗車していたこともあり、そんなに譲ってもらえた経験はあまりないのですが・・・
図々しいかもしれませんが、優先席は妊婦さん含め、お年を召した方や障害のある方、乳幼児を連れた方等が優先的に座らせていただける為の席なので、必ず優先席のある車両に乗るようにしていました。
妊娠後期は、ごく稀に電車に乗ると大きなお腹を見て親切な方に譲っていただけたこともあったので、感謝の気持ちを伝え、素直に座らせていただきましたね。
まとめ
以上の感じで私は乗り越えてきました。
「悪阻は陣痛よりも酷かった」という方もいるぐらいなので、妊婦さんにとって悪阻との闘いは大変しんどいものです。
私の周りにも、ごく稀に悪阻自体がないという幸運な方もいますが、たいていの妊婦さんは辛い悪阻を経験すると思います。
しかし後期悪阻においては、私のように物凄くある人と全然感じない人とが大きく分かれます。
ないという友人は、初期の段階ではあったけれど、安定期に入ったら治まったパターンが多いです。
妊娠後期も何かとマイナートラブルが多く辛い日々が続きますが、もう少しで赤ちゃんに会えます。
ずっと続くわけでなはく、出産予定日近くになり赤ちゃんが下へ移動するようになると症状が緩和されるので、もう少しの辛抱です。
私は、妊娠初期からの悪阻の時期を乗り越えて勉強したことがあります。
それは「無理をしない」ということ。
そんなの当たり前と思う方もいるかもしれないけれど、仕事でどうしても無理しないといけない方もいると思います。
妊婦さんは特に妊娠してから匂いに敏感になっているし、妊娠初期は疲れも出やすいので、しんどかったら無理せず身体を休めること。
これに尽きます。
特に悪阻の多い妊娠初期は妊婦さんはお腹が出ていない為、マタニティマークをつけていないと妊婦さんと気づかれにくいものです。
マタニティマークを付けるのに抵抗がある方もいるかもしれませんが、譲る方も確信がなければ譲るのに勇気がいりますよね。
もう我慢できない時は駅のホームに降りてお手洗いに行くのがベストですが、めまいや貧血、倦怠感等の症状が伴うこともあるので、辛い時は勇気を出して席を変わっていただくということも考えてみてください。
あなたのマタニティライフが楽しいものとなりますように。