「妊娠中に歯列矯正を始めた」方、もしくは「歯列矯正をしていた期間中に妊娠された」方はいますか?
歯列矯正と妊娠の時期がかぶったというのは、あまり経験されないことかもしれませんが、もしかすると妊娠中の歯列矯正をどうしようか迷われている方もいるかもしれません。
今回は私の、歯列矯正の体験談と妊娠中の歯列矯正について少しお話しさせてください。
妊娠中の歯列矯正の体験談のみを見たい方は、目次の「5.結婚・妊娠中の歯列矯正は問題ないの?」からご覧下さいね!
目次
歯列矯正をするに至った経緯
私は、妊娠中に歯列矯正したのではありませんが、結婚する3年目から、歯列矯正をし始めました。
幼い頃は歯並びは良かった方だったのですが、学生時代を経て社会人になってから出っ歯になってしまいました。
原因は、抜かなかった親知らずが成長するとともに、斜めに生えて大きくせり出し、徐々に他の歯を前に押し上げたことによるものでした。
学生時代は歯並びが良かったため、通院している歯科医から特に矯正を勧められることはなかったのですが、社会人になり多忙で歯医者さんに通院する回数も減り、徐々に侵食していったようで、気付いた時にはもう歯が大きく前に突き出ていました。
このままでは、見た目だけでなく、風邪の菌が入って風邪をひきやすくなったり、口を閉じる事が苦しくなったりすると言われ、不安もありましたが社会人の頃に歯列矯正をする事を決意しました。
どんな歯列矯正の方法をとったのか?
経験のある友人からも「本当に痛いよ」と言われており、相当な覚悟が必要でした。
初めは、最寄りの歯医者さんに行って相談したのですが、歯の正面から矯正装置をつける治療法をとっていて、私はどうしても歯の正面から装置をつけることに抵抗がありました。
人と接する仕事をしていたということもあり、笑った時に丸見えになるのは恥ずかしいと思っていたので、仕方なく少し遠めの矯正歯科専門の病院に行って再度相談しました。
そこは歯列矯正専門というだけあって、様々なコンビネーションの矯正方法をとっていました。
私は、上の歯は裏から矯正し、下の歯はあまりワイヤーが見えにくいので正面から矯正することにに決めました。
歯列矯正中の辛かった出来事
ブラケットという装置を付けるのですが、ワイヤーで相当な力で引っ張って装着するので、相当な痛みでした。
そのワイヤーが歯茎に食い込んで出血したり、知覚過敏のような症状が出たりと凄く悩まされました。
それに、一番嫌だったのが食事の時です。
食べると歯に食べ物が詰まる方も多いと思いますが、半端ない量の食べカスが装置と装置の間に詰まるのです。
上の歯は裏からの矯正だった為、詰まっても見えませんが、下の歯は丸見えです。
なんといっても、食べ物が詰まったその感覚がとても気持ち悪かったんです。
食べた後は一目散に歯を磨きに行っていました。
本来であれば楽しい「人と一緒に食事をする」という事が当時の私にとっては本当に苦痛の時間でした・・・
歯列矯正期間後はどうするの?
装着期間は、私は約3年かかりました。
ブラケットをはずした後は、リテーナーと呼ばれるマウスピースに変更し、リテーナーは今も継続して装着しています。
ちなみにリテーナーは自分で取り外しが可能な為、食事の時は外せます。
以前のようにワイヤーに詰まることもなくなりました。
そのリテーナーも2年つけた後は、就寝時のみになり、随分と楽になりました。
本格的な歯列矯正は計5年になります。
ただ、その歯列矯正の間は、私のライフスタイルの変化もあり、「結婚」「妊娠」「出産」と重なってしまったので、色々と対処するのが大変でした。
結婚・妊娠中の歯列矯正は問題ない?
私は矯正中に結婚することになり、結婚式の前撮りや結婚式当日、ハネムーンと色々とイベントが重なり、装置を外すことになりました。
矯正期間中に装置を外すのにも値段がかかりました。
下の歯のみ外すので10,000円程度でしたが、写真に残ると一生ものですし、「少しでも解放されたい」と外すことを即決しました。
そして外したままハネムーンに1週間、行ってきました。
外していた期間としては2週間ぐらいでしたが、全然問題はありませんでした。
その後、矯正中に妊娠がわかり、このまま治療を継続できるか不安になったのですが、医師にも確認したところ、治療は妊娠中でも全然問題ないとの事でした。
ただ、歯列矯正がこれからという方は、母体や胎児への影響を考慮し、極力避けた方がいい処置があります。
- レントゲン
- 抜歯
- 内服薬
これらは極力避けた方が良いでしょう。
私のように歯列矯正中に妊娠が発覚するのはやむを得ない事ですが、妊娠されてから矯正をしようと考えるのは少し考えられた方が良いと思います。
なぜなら、矯正治療を始める前には、歯の状態を確認する「レントゲン撮影」をしたり、歯の状態によっては「抜歯」をすることもあるからです。
私は2本抜歯した上で矯正しました。
これらの処置は、妊婦さんでなければ何の問題もないのですが、抜歯には出血も伴うし、妊娠中はちょっとしたことでも体調の変化につながるので、できれば避けて欲しいと思います。
もしレントゲンを撮ると言われた場合は、必ず医師に妊娠している旨を伝えてくださいね。
他には、歯列矯正は痛みを伴うので、「痛み止め」や「抗生剤」を貰う場合もあります。
みなさんご存知の通り、妊婦さんは出来れば薬を飲まない方が良いので、これも気をつけなければなりません。
その上、矯正中は歯磨きが難しい為、虫歯や歯周病にもなりやすく、妊婦さんは特に注意が必要です。
妊娠中の歯列矯正の体験談
私は歯列矯正期間中に妊娠が発覚し、これまでのようにずっと矯正歯科へ通っていましたが、電車で片道30分かかる距離ということもあり、妊娠中期や後期になってくると通うのが段々としんどくなってきました。
妊娠中は腰も痛い為、長時間、歯医者さんの椅子に座っているのも正直キツかったです。
お腹が大きくせり出してくると、やはり先生も少し治療しにくいようではありましたね。
矯正歯科に通う他の患者さんで妊婦さんもいなくはなかったのですが、やはりその方も矯正期間中に妊娠したとのことでした。
やはりトータルで考えてみても、妊娠中の歯列矯正にはデメリットが多いように感じました。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
妊娠中に何かを始める時って色々と悩むことが多いですよね。
ですが歯列矯正においては、相当な精神的ストレスがかかることからも、総合的に考えても、妊娠中に矯正を始めるのは私はオススメしません。
やっぱり妊婦さんには、リラックスした環境で赤ちゃんをゆっくりと育んでいって欲しいものです。